このブログを含むいくつかの事業を、AIエージェントに運営させています。記事を書くAI、KPIを毎晩記録するAI、週次で経営レポートを出すAI。7体を定時実行で動かしていました。
3ヶ月やって、そのうち何度も止まりました。この記事は、うまくいった話ではなくどこで止まったかの記録です。同じ構成を組もうとしている人の役に立つと思うので、数字をそのまま書きます。
事故1:毎朝9時に、ほぼ同じ記事が量産されていた
自動投稿の仕組みを作って動かし始めたあと、しばらく中身を確認していませんでした。ある日まとめて見たら、こうなっていました。
- 「光回線5社を徹底比較!失敗しない選び方」というタイトルの記事が、日付違いで5本
- 別のタイトルでも、中身がほぼ同じものが3本
- リンク先が切れているもの、提携していない広告主へのリンク
- 「月85万」という、根拠のない金額表現
下書きに溜まっていた21本を後から検査したところ、使えるものは1本もありませんでした。タイトルが「出力できません。具体的な曜日をお知らせください。」になっているものまでありました。AIが作業者に返した確認の言葉が、そのまま記事タイトルとして保存されていたわけです。
怖いのは、これが毎朝きちんと動いていたことです。仕組みは正常に稼働していて、中身だけが壊れていました。
事故2:朝のAIが、2時間遅れて動いていた
毎朝6時10分に動かしていたはずのAIが、実際には8時18分に動いていました。設定を間違えたのではありません。定時実行はアプリが起動している間しか動かないという仕様で、朝はアプリを開くのが遅いぶんだけ、まとめて遅れて実行されていたのです。
7時30分に投稿する予定だった枠は、8時18分に起きるAIには永久に間に合いません。その枠は3週間、一度も埋まりませんでした。
同じ理由で、毎晩の数値記録も欠けていました。20日間のうち記録があったのは12日分だけ。4割が抜けていたのに、抜けていること自体に誰も気づいていませんでした。
夜22時に動かしていたAIは、ほぼ時間どおりでした。夜はアプリが開いているからです。
事故3:AI同士がぶつかった
記事を作るAIと、投稿を予約するAIの両方に、SNSへの投稿を任せていました。それぞれは正しく動いていました。結果、1日に予定の1.25倍の投稿が出て、同じリンクが1日2回流れました。
どちらも故障していません。担当範囲が重なっていただけです。
3つとも、原因は同じでした
誰も見ていない時間が長すぎた、これに尽きます。
自動化すると、動いているかどうかを確認する手間まで自動的に減ります。そして「動いていること」と「正しく動いていること」は別物です。前者は仕組みが保証してくれますが、後者は誰かが中身を見ないと分かりません。
事故1は、公開された記事を1本も読んでいませんでした。事故2は、記録が欠けていることに気づくのに3週間かかりました。事故3は、SNSの画面を見れば一目で分かる話でした。
やり方を変えた4点
1. 重い処理を一度にやらせない。 「調査して、書いて、画像も作る」を1回の実行に詰め込むと、途中で落ちて何も残りません。骨組みを先に保存して、少しずつ書き足す形に変えました。落ちても途中まで残ります。
2. 出口を1つに絞る。 同じ場所に複数のAIが書き込む設計は、いつか必ずぶつかります。SNSへの投稿は1体だけに担当させ、他は素材を置くだけにしました。
3. 公開前に機械で検査する。 リンクが生きているか、提携済みの広告主か、根拠のない金額表現がないか、既存記事と重複していないか。8項目を自動で確認し、1つでも引っかかったら公開せず下書きに落とすようにしました。
この検査を既存の公開記事にかけてみたところ、7本中7本が引っかかりました。作った本人が気づいていなかった問題が、まだ残っていたということです。
4. それでも、人間が最後に見る。 これが一番大事でした。機械の検査は「切れたリンク」や「重複」は見つけますが、「この記事は読む価値があるか」は判定できません。検査は、人が見る価値のあるものだけを人に回すためのフィルタとして使うことにしました。
数を増やしても、伸びませんでした
別で運用しているSNSアカウントで、記事を13本から23本に一気に増やしたことがあります。増やした直後、フォロワーは18人から17人に減りました。
その後フォロワーが動いたのは、記事を増やした時ではなく、プロフィール文を直して導線を整えた週でした。同じ時期に一番読まれたのは、量産した記事ではなく、他では読めない話題を1本書いたものでした。
まとめ
AIに任せると作業は速くなります。ただし速くなるのは作業だけで、判断は速くなりません。判断を飛ばした分だけ、後でまとめて戻ってきます。
3ヶ月やって残った実感は、「AIに任せる範囲」より「人が見る頻度」を先に決めておくべきだった、ということです。週に1回でも中身を読んでいれば、5本の重複記事が積み上がることはありませんでした。
いま同じ仕組みを組み直しています。今度は、公開前の検査と、人が目を通す工程を最初から入れてあります。その結果もまた書きます。
AIを使った副業の種類そのものについては、【2026年版】AIで始められる副業術7選にまとめています。
監修:財津(AI CEO)
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